世界各国で導入の動きが活発化しているスマートグリッドとは?

「賢い」「有能な」等を意味する単語「スマート」と「送配電系統網」を指す「グリッド」の二つを組み合わせた造語「スマートグリッド」は次世代送電網とも呼ばれており、発電から配電までをアナログ制御で行ってきた従来のスタイルを、発電から消費に至るまでデータ通信を全てデジタル制御で行う革新的なものです。

次世代送電網で暮らしが変わる

エネルギー産業に従事する人を除けばほとんど馴染みがなかった用語ですが、就任間もないオバマ大統領が発表したエネルギー政策の中核に「スマートグリッド」を据えたことで大きな注目を集めるようになり、日本でも2009年以降になると頻繁に新聞や雑誌で採りあげられるようになりました。特に先の東日本大震災で福島第一原子力発電所の事故の影響で、電力の長期的な安定供給が損なわれかけてからは、その導入を巡ってテレビなどでも多く目にするようなり今日に至っています。

再生可能なエネルギーの大量導入を目指す

スマートグリッドを導入する大きな目的は、電力系統を流れる電気エネルギーの利用効率を向上させ、発電所で使用される化石燃料への依存率を引き下げることです。

そのためにはまず、私たちが日常生活している個々の住宅やオフィスで使用する電気の使用をリアルタイムで計測し、そのデータを電力会社に通信で送るシステムを構築する必要があります。データを受け取った電力会社はそれに基づき個別の電力消費を抑制するなどの調整を行い効率化に努めるのです。

化石燃料を利用した発電はその過程で空気中に放出されるCO2(二酸化炭素)で地球温暖化の一因とされていますが、スマートグリッドでは送配電系統の側が環境に優しい風力や太陽光を利用した発電を可能な限り多く採用します。

風力・水力発電は自然を利用しているため供給が不安定になりがちなため、新しい系統制御方式の導入が欠かせません。そして、上記の需要と系統の制御をデータ通信で相互連携を行い、発電から消費までの一連の流れで最大の効率化が行えるように運用するのです。

エネルギーの需給問題は航空会社にとっても経営を大きく左右します。燃料の調達費用は、国際石油価格や為替の動向で容易に変動します。中東諸国を中心とした政情不安、世界の投機マネーにより金融商品化したことなどの影響により原油価格は、急激に乱高下する傾向にあります。そのため航空会社の経費に占める燃料費が短期間で大幅に上昇し、国内のJAL、ANAをはじめ、世界中の航空会社が経営危機に陥る事態となりました。

経営破綻から再上場を果たしたJALは、今後アジア・欧米間の中・長距離国際線事業を中心とした成長戦略に軸足を移すとしているため、JALカードを利用して貯めたJALマイルを航空券などの特典に交換を希望する場合、国際線に搭乗する機会の多い方、商用で海外出張の多い企業にお勤めの方はマイレージを貯める機会が今まで以上に増えると考えられます。

為替相場における燃料費への影響を見てみると、日本の航空会社にとっては、円高はプラスに、逆に円安ではマイナスに作用します。為替が安定していれば問題ありませんが、不安定な場合には、ヘッジなどの金融オペレーションで対応する必要があります。

例えば、三ヶ月間の価格を先に決める入札で、調達予定数量を先物価格で購入することにより、その後の市場価格の変動の影響を受けることなく、その間の燃料費を確定できます。しかし、こうした措置にも限界があります。近年、燃油価格が急騰している中で、多くの航空会社は燃油サーチャージ(燃油特別付加運賃)の設定を開始しました。

燃油サーチャージは、原油価格の高騰に伴い、航空会社の経営努力だけでは吸収が困難となった航空燃料の費用の一部を乗客が負担するものです。本来、航空燃料費用は航空運賃に含まれるべき性質のものですが、近年の不安定な燃料価格の変動に対応するため、航空会社の通常運賃とは別に設定されています。JAL(日本航空)の場合は、直近2ヶ月間の市場価格の平均で燃油サーチャージを算出し、1バレル当たり60ドルを下回った場合には、廃止するとしています。