コスト高や適地不足の問題で日本では開発が困難なものもあります

再生可能エネルギーには先にあげた太陽光、風力、水力以外にも様々なものがあり、世界各国でその開発が進められています。ただし現段階では開発コストがかかることや設備に適した土地がないなどの理由で日本では普及しないのではないかと思われるものもあります。

再生可能エネルギーの種類は多い

日本列島には火山が多く存在するため、世界的に見ても有数の温泉があります。これらの地下から噴出す水蒸気を利用してタービンを回して発電を行う方式に「地熱発電」があります。

では日本で地熱発電が普及しているかと言えばそうではありません。1970年代のオイルショック以降、NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)は地熱調査を全国的に行い石油代替エネルギーとして、その推進を試みました。実際に数万kW級の発電所がいくつか建設されたものの、普及は進みませんでした。

その理由としてコスト面での負担が大きいことが上げられます。地熱を利用して発電するにはまず、十分な量の熱水や水蒸気を得ることができるのか、また温度は十分であるかなどを、実際に地中深く掘ってみないとわかりません。熱資源を得るためには地中探査に費用がかかるうえ、試掘して初めて、その資源が実際に発電に利用できるかどうかがわかるのです。

また地熱の豊富な場所は、活火山帯に位置します。これはすなわち人が済みやすい場所ではなく、交通の便や開発に不便な奥まった産地が自然と地熱発電の候補地になるということです。この位置条件の不利もコストに響いてきます。

そのほか、地熱資源の豊かな場所は既に温泉観光地となっているため、地元の温泉組合の反対が強いため開発計画が頓挫したり、また地熱資源は国立公園や国定公園の中にあることも多いため、法律で自由な開発が規制されているのも大きなネックとなっています。

しかしながら、水力発電などに比べるとその開発ポテンシャルを大きく、高温の岩盤層に水を注入することで高温の上記を得てエネルギーに変換する新しいタイプの発電方式など、新型も登場しており、秋田県が事業化調査を行っています。

次は「太陽熱発電」です。これは太陽の熱でお湯を沸かし、そこで発生した水蒸気によってタービンを回転させ、発電を行う方式です。広い土地さえあれば、太陽光発電に比べて高い効率で発電が可能なのがメリットです。日本は国土が狭いため、適したときはほとんどありませんが、オーストラリアなど赤道に近く広大な国土を持つ国では、積極的な開発が行われています。

スケールの大きなプロジェクトとしては、サハラ砂漠に大規模な太陽光発電や太陽熱発電を設置(デザートテック)し、そこで得られた電力をヨーロッパに送電するというのもあります。

海岸の防波堤などに発電装置を設置して、海の波のエネルギーを利用して発電を行うのが「波力発電」です。日本では山形県の酒田港防波堤などで実証試験が行われています。

これと似たものとして、潮の干満で生じる海流を利用した「潮力発電」があります。海峡などの狭い場所は干満による水の流れが急なため、発電タービンを設置することにより効率よく、発電ができます。世界各地では10万~100万kWクラスの大型の設備が現在建設中、あるいは計画されています。

そのほかには、現在はまだ研究段階であるため、本格的な導入には至っていないものの、海の浅い場所と深い場所での水温の違いを利用する「海洋温度差発電」というものもあります。これは表層の比較的暖かい海水でアンモニアを蒸気にして、それをタービンで回して電気を作ろうというものです。蒸気になったアンモニアは深層の冷たい海水を利用して再び液体に戻し、再利用するのです。